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2006年01月11日

ATF

ATF


今回はオートマチックトランスミッションのオイルについて書きます。

出力を取り出す為に一定の回転数が必要な内燃機関が、自動車の動力として使われる限り、トランスミッションによる変速は必要不可欠な機構です。
この変速の煩わしさから逃れる為にいろいろな自動変速の機構が考案されては消えていきました。
このなかで、通常のミッションとクラッチの組み合わせをソレノイドやコンピューターにより人間に代わって操作する物と、それとは全く異なり独自の機構をもった物に大別できます。
前者は、その構造からも普通のマニアルトランスミッションと同じなので今回の話からは除外します。

後者ですが、現在、オートマチックトランスミッションとしては、おおよそ次の3種類に分別できます。
1.トルクコンバーターと遊星ギアーを組み合わせたもの(ATタイプ)
2.ベルトと2つのプーリーによりプーリー比を連続で可変するもの (ベルトCVTタイプ)
3.金属間のオイルによる専断抵抗を利用したもの(トロコイドCVTタイプ)

1.ATタイプ

現在世界中で一番流通しており、一般的にオートマといえばこの方式を指します。
このタイプに使用するオイルを総称してATFと呼びますが、ATFにも幾つかの種類が有ります。
世界的な標準規格としては、米国GM社のDEXRON3とFORD社のMERCON規格にわかれますが、現在日本では、DEXRON3が一般的なようです。
また、純正以外のオイルメーカーの場合この両方の規格を兼ねている場合が多いようです。
この他に、各メーカーが独自に定めた規格が有ります。
例えば、トヨタならTYPE-T、T-Ⅱ、T-Ⅳなどです。

このように、ATFの種類が増えてしまう背景には、オイルによりシフトフィーリング、加速性、燃費など、の要素が大きく変ってしまう為です。
このタイプのミッションの変速は、幾つかの遊星ギアーを湿式多版クラッチで切り替える事によって変速します。
また、停止状態では、エンジンの回転(アイドリング)と、ミッションの回転(停止)の回転数差を吸収しながら必要なトルクの伝達を行なう為のトルクコンバーターを必要とします。

この為、ATFは、下の表のような機能が要求されますが、例えば、加速性や燃費の為に「動力伝達機能」を重視すれば、変速時のショックが大きくなるなど、相反する要素が出てきます。

このように、ATFと車の間には微妙な相性のような物があり、一般的には自動車メーカーの指定品を使用するほうが無難です。

ATFの機能 要求性能
動力伝達機能
(トルクコンバーター性能)
温度変化に対して粘度変化が小さく、粘度指数の高い性能を有する。
ゴムシールに対し悪影響を与えない。
泡立ちが少ない。
潤滑性能と摩耗防止性
ギヤ歯面や摺動部に対する潤滑性に優れ、摩耗を防止する。
非鉄金属部品に対し腐食させない。
摩擦調整機能
湿式クラッチに対し適度な摩擦係数を有し、クラッチの発熱を抑制するとともに“滑りすぎ”を防止する。
酸化安定性能
ATF自身の劣化によるスラッジ生成を抑制する。
油圧機能
低温域においても十分な流動性を有するとともに泡立ちが少なく油圧コントロール機能を阻害しない。
スラッジ生成による油圧コントロール系の閉塞を防止するとともにスラッジを付着・堆積させない。



>>>続く、

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2006年01月11日 15:44